フリーマーケットでアンモナイトの小さな化石を見つけ衝動買いしました。
購入したアンモナイトの種類は Cleoniceras spクレオニセラス属で、白亜紀中期(約1億4千万〜6千万年前)に生息していたアンモナイトの一種でマダガスカル産です。
マダガスカル産は強い赤色の閃光(ファイヤー)を放ち、オパールのような遊色を浮き出させるため高価ですが、購入したアンモナイトは赤色の閃光がないので安価でした。
アンモナイトは絶滅
中生代に近縁種のオウムガイが生息していました。アンモナイトとオウムガイは体の構造はほぼ同じで化石が一緒に発見されることも多く、元々はオウムガイもアンモナイトも浅い海に生息していました。
生物の多い浅い海では、動きの遅いオウムガイは生存競争に敗れ、深海へと追いやられました。
現在でもオウムガイの生息地は南太平洋の水深100~600mほどの場所です。
素早く動くことができたアンモナイトは浅い海に残り,1万種以上の繁殖に成功しました。
しかし突然6550万年前、地球へ小惑星が衝突し、地球は急激に冷やされました。この時期に地球の自然環境は大きく変わり、恐竜を含めた多くの生物が大量に絶滅に追い込まれました。
この時気候変動の影響を直接受けたアンモナイトは絶滅、一方オウムガイは深海にいたため影響を免れ、現在まで生き残ったと考えられています。
オウムガイは生存競争に破れましたが、別の環境に移動するこで現在まで生き残ることが出来ました。強さだけではなく環境に適合することが生き残る秘訣ですね。
化石のアンモナイトはカルサイトになる
購入したアンモナイトは殻を中央部で切断され、断面がきれいに見えます。アンモナイトの離壁で仕切られた一つひとつの部屋は「気室」と呼ばれます。気室では、アンモナイトは気室ガスと液体で満たし、気室のガスと液体のバランスを変えることで、浮力を調整していたと考えれます。写真の各気室の内部を埋めている白い部分はカルサイト(炭酸カルシウムが結晶化した鉱物の一種で、方解石とも呼ばれる)です。死後、埋没したアンモナイトの周囲にあった水に含まれる炭酸カルシウムが、ゆっくりと結晶化して成長し、気室を埋めていき、宝石のようになりました。
アンモナイトは宝石としての価値もあります。
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