年を取ると「人生やり直しができたら」と考える事があります。
人間では無理ですが、それができる生物がいます。
紅クラゲです。赤クラゲや水クラゲとは別のグループに属するクラゲで
ヒドロ虫と言うグループに属します。
ある程度歳をとった紅クラゲの個体は、若返り始めるという特徴があります。
性的に熟し、体の老化が限界を迎えたベニクラゲは、紅クラゲの幼体である
「ポリプ」に戻るという変わった生態です。
つまりベニクラゲは老いても、もう一度子供(ポリプ)に戻り成長することが可能です。
クラゲは通常、年老いた成体は死を迎えて溶けてしまいますが、ベニクラゲは溶けずに
肉団子状になり、再び走根を延ばしポリプ(刺胞動物の基本形)へと若返ることができます。
このポリプがクラゲ芽を形成し、やがて若いクラゲとして分離して泳ぎ出します。
この一連のサイクルを無限に繰り返すことから「不老不死」と言われます。
ベニクラゲの若返り現象は、1992年にイタリアの研究者が地中海産で初確認しました。
その後、久保田准教授らが日本産で世界第2例目として成功して以来、
その回数を更新し続けています。
ベニクラゲの場合は、不老不死と言うより、再び幼生に戻り「形が変わる(若返る)」という段階を踏みます。
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