レプトセファルスの長い旅

ウナギのかば焼きはますます値上がりして庶民は手が出せません。ウナギが高いのは天然のシラスウナギが取れないことと、完全養殖が確立されていないからです

ウナギやアナゴ、の幼生をレプトセファルス(レプトケファルスとも)と呼びます。ウナギの場合では、大きさはだいたい1~6cmほどで、見た目は透明な柳の葉のような形をしています。養殖ではレプトセファルスの段階でほとんど死んでしまいます。

レプトセファルスは半透明で木の葉の形をしています。

ニホンウナギが産卵する西マリアナ海は、深さは3,000~4,000mといわれています。ここで卵からうまれたニホンウナギの子レプトセファルスは、赤道のすぐ北側を西に向かって流れる北赤道海流に乗り、まずフィリピンの北東部近くの海域に移動します。今度は黒潮の流れ乗り、東アジアに流されながらやってきます。レプトセファルスの間は、ふわふわと海流に身を任せて漂いながら、マリンスノー(動植物プランクトンの死骸)を食べて成長していきます。

レプトセファルスは日本を目指して長い旅にでます。

そして、シラスウナギに変態しながら、日本の沿岸域に近づき、さかのぼるのに適した河川を選び、遡上を開始するのです。レプトセファルス期間が長いことと、この間の魚の体が大きく、扁平(へんぺい)であることは、仔魚が海流によって広い範囲に運ばれて、その種の分布域を広める効果があります。また透明な体は目だたないため、捕食者にみつかりにことが考えられます。

ウナギのレプトセファルス幼生の完全養殖はまだ確立されていない。

早く完全養殖が確立されファーストフードで食べれる日を待ち望んでいます。


コメント

タイトルとURLをコピーしました